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遺言Q&A・遺言書作成のポイント

「相続させる」と「遺贈する」という記載の違いは何か?

相続人に財産を残したい場合、遺言書に「相続させる」と記載すればいいのですか?もしくは「遺贈する」と記載すればいいのですか?

「相続させる」という記載の方が不動産であれば登記申請手続きの仕方が簡便になります。また、登録免許税も安くなります。

どちらでも構いませんが、「相続させる」という記載の方が「不動産」であれば登記申請手続の仕方が簡便になります。

<相続の場合>

特定の不動産を「相続させる」旨の遺言書があれば、その不動産を取得する者(相続人)が単独で「相続」による所有権移転登記ができます。

ただし、例えば、被相続人の子が遺言書作成時及び相続開始時に生存している状況で「孫に相続させる」旨の遺言があった場合、孫は相続人ではないので、「遺贈」と解釈します。(登研480・131)

尚、登記にかかる登録免許税は、不動産評価額の「1000分の4」となります。

<ポイント>2019年7月1日相続法改正により「遺言の効力」が変わりました。

(改正前)遺言により、法定相続分を超える遺産分割方法の指定及び相続分の指定は、登記なくして第三者に対抗ができます。(最判平成5年7月9日、最判平成14年6月10日)

(2019年7月1日改正後)

法定相続分を超える部分は、登記をしなければ第三者に対抗することができなくなりました。<新法第899条の2第1項>

よって、指定された相続人は、法定相続分を超える部分について対抗要件を備えるためになるべく早めに相続登記を行う必要がございます。

 

(改正に至った背景)

遺言の存在を知らなかったり、遺言の内容を知りえない相続債権者や債務者等の利益を害することになり、登記制度や強制執行制度の信頼を害することにもつながるので、そういった取引の安全を保護するために改正されました。

 

<遺贈の場合>


特定の不動産を「遺贈する」旨の遺言書があれば、不動産をもらうことになった者を登記権利者法定相続人全員(遺言執行者がいれば、遺言執行者)を登記義務者として共同で「遺贈」による所有権移転登記をしなければなりません。
この時、登記義務者の必要書類は、「権利証」、「法定相続人全員の実印と印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)(もしくは、遺言執行者の実印と印鑑証明書(3ヶ月以内のもの))」が必要となります。

(令和5年4月1日以降施行・相続人に対する遺贈による所有権移転登記は、受遺者である相続人よる単独申請が可能となりました。)

遺言により相続人等が遺贈を受ける場合、登記権利者 受遺者・登記義務者 法定相続人全員(遺言執行者がいる場合、遺言執行者)の共同申請により所有権移転登記を申請する形式ですが、令和5年4月1日以降は下記のとおり変更となります。尚、令和5年4月1日より前に発生した相続により遺贈を受けた相続人(受遺者)についても単独申請が可能となります。

相続人に対する遺贈による所有権移転登記は、受遺者である相続人による単独申請が可能となります。ただし、相続人以外の第三者に対する遺贈については従来通りの共同申請となります。(新不登法63条3項)

尚、単独申請の場合、「遺言者の権利証(登記識別情報通知書)」・「遺言執行者(もしくは相続人全員)の印鑑証明書」の添付は不要となります。

登記にかかる登録免許税は、不動産評価額の「1000分の20」となります。ただし、遺贈を受ける者が相続人の内の1人である場合は、相続人である戸籍謄本関係を添付すれば、不動産評価額の「1000分の4」と低く抑えることが可能です。

 

 

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